社員インタビュー

日興フーズの熱い想いPart1

特別な思い入れがなかったドラゴンフルーツ。それが今や、一番力を入れたい商品に。その魅力とは?

「始まりは、なんとなく興味がある程度でした」
そう切り出して語るのは、日興フーズに入社して11年目の飯田さん。
現在は課長職として、生鮮の営業チームのリーダーを務めています。

  なんとなくというのは?

「日興フーズに入るまで、新卒の頃からずっと食品業界で、輸入の果物ばかり扱ってきました。当初から特別な理由はなく、なんとなく面白そうっていう感覚だったんです」

  そんな飯田さんが日興フーズに入った経緯はなんですか?

「元々、前職のときの取引先なんです。担当者と繋がりが残っていて、その縁で入社を決めました」

食品業界に携わって2022年で18年目を迎える飯田さんは、前職では卸売業として働いていました。しかし、生産者の顔や消費者の声などを知るポジションではないことから、違う働き方を望むようになったのです。また、新しい環境で挑戦するなら、積極的に海外とのやりとりもしたかったとのこと。飯田さん自身の心境の変化と、海外のフルーツを扱う日興フーズの立ち位置が絶妙なタイミングでマッチしたのです。

  具体的な業務内容を教えてください。

「コロナ禍以前は、頻繁に現地のサプライヤーの元を訪ね、密なコミュニケーションをとっていました。日本で流通させるにあたって、高品質な状態で輸入するための工夫を話し合っていましたね。海外に行っていないときは日本で流行らせるための食べ方の提案から、実際に小売店で展示される際のポップを作ったりなど地道なことまで幅広くやっています。2020年の春以降は海外に行けていないので、ズームなどで話したりするんですが、なかなかオンラインだけでは補えないところがあります」

一瞬、飯田さんの表情が陰ります。現地に行かなくても気軽にコミュニケーションが取れるようになった今、その表情の意味は?

「私たちの仕事は、継続的に信頼関係を築いていく必要があります。扱っている商品が生モノですので、正直日本に着いた途端品質が落ちてしまうものもあります。ですが、それを一方的にこちらから文句などを言うつもりはありません。農産物なので、天候や気温によって変わってしまうのは重々承知です。お互いが、お互いの状況や境遇を理解し、歩み寄ることがとても大切です。より良い商品を消費者の皆さんに届けるためには、直接会って話をして、意見をぶつけ合い、現地の気候を体感しつつ、商品一つひとつの匂いも感じなければいけないと感じています」

日興フーズはベトナムやタイ、メキシコやパキスタン、フィリピンや台湾など何カ国とも提携しています。現地へ赴く大変さはありますが、それ以上に大切にしているのが、生産者たちとのリアルなコミュニケーションです。確かに、簡単に人と繋がるようになった現代ですが、できないことも当然あります。対面でなければ知り得ない情報も膨大です。ご時世的に難しい今、本来成し遂げたいことが実現できない悔しさを感じられました。

  日興フーズでのやりがいについて教えてください。

「業界全体としても、あまり深掘りされてこなかったドラゴンフルーツを取り扱っていることですね。競合他社ですらあまり力を入れていないフルーツで、正直なところ私自身もそこまで愛着がありませんでした。ですが、入社後にその役割を担われ、知れば知るほど奥深く、また多くの人に知ってほしい想いが湧いてきたんです」

日興フーズでは、ドラゴンフルーツやデーツといった、まだメジャー級のフルーツではないものを中心に取り扱っています。飯田さん自身が動かなければ、日本の食卓にも並ぶ機会はグッと減ってしまいます。

実はこのドラゴンフルーツという名は、中国語から直訳的に英語にした販売用の商品名として名付けられたもの。とはいうものの、実は諸説あり、見た目がまるでドラゴンの鱗のように思えたから、とも言われています。本来は『ピタヤ』といいます。

  実際にドラゴンフルーツに注力してきてどんな変化がありましたか?

「入社したとき…10年前に比べれば、ドラゴンフルーツの市場は1.7倍に増えました。当然、私だけの力ではないのですが、自分が努力した分は多少なりとも反映されているのかな、と思っています」

それでもなお、ドラゴンフルーツを食べたことがないという人が大半なのではないでしょうか。インパクトのある見た目のため、認知度は高くても実際どうやって切るのか、また、どんな味がするのか想像できない人も多いかもしれません。

「実は結構、爽やかに感じる甘さがあるんですよ。あと、食感はシャキシャキしていますね。歯応えがありつつ、クドくない甘さがあるので、結構ハマりますよ。そのまま食べても美味しいのですが、オリーブオイルをかける食べ方もあります。他には、生ハムとの組み合わせですね。生ハムとメロンのような感じです」

ドラゴンフルーツの中を見ると、小さな黒い粒々がありますが、この中には栄養素がたっぷ入っています。見た目の印象だけではなく、味としても、食感としても、体にいいものの一つとしても楽しんでもらいたい想いが伝わってきます。

「あと、これは個人的なのですが、カレーライスを食べたあとだとドラゴンフルーツがとても甘く感じるんですよ。カレーのチェーン店にも営業しようかな、って考えたことがあるくらいなんです。よく行くカレー屋さんのテーブルの上に、突き合わせでアーモンドを砕いたものやパイナップルなどがあり、ここに一つの選択肢としてドラゴンフルーツがあればなって思っています」

  ドラゴンフルーツを熱く語る飯田さん、今後の目標は?

「まだ誰もやったことがないことをやっていきたいですね。日興フーズでは、あえて日本では広く流通していないものを積極的に取り入れています。私たちが動かなければ、消費者の皆さんに食べてもらえません。世界には、まだ日本で知られていないフルーツがたくさんあります。それを知ってもらえるように、美味しいと感じてもらえるように努力していきたいです。もちろん、ただ輸入するだけではありません。生鮮そのものの美味しさを伝えていきたいです。正直、技術的に難しい部分もあります。ですが、なんとか時間をかけて現地の人と話し合いを重ねて、鮮度そのままの商品をお客様の元へ届けたいと思います」

生産者とのコミュニケーションを大切にしているその姿勢は、美味しいものを、そのまま日本に届けたいという純粋な想いから。まだ私たちが知らないフルーツを、飯田さんならきっと伝えてくれるでしょう。ドラゴンフルーツの次に注力するものは何か、楽しみです。

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