夏から秋に旬を迎えるいちじく。
独特のプチプチした食感が楽しく、好きな方も多いのではないでしょうか。
生でも美味しいいちじくですが、ドライいちじくは甘みと栄養が凝縮されたスーパーフードです。
特に、女性に嬉しい栄養がたっぷりと含まれているため、女性特有のお悩みを解決してくれるかもしれません。
「不老長寿の果物」とも呼ばれるいちじくの、生とドライの違いや栄養や効果、気になるカロリーやおすすめのレシピについてご紹介します。
目次
いちじくってどんなフルーツ?
「不老長寿の果物」と呼ばれるほど栄養価の高いいちじく。
旬は夏〜秋で、完熟したいちじくは濃厚な甘みとプチプチした食感で一度食べると病みつきになるほど。
そのまま生で食べることもできますし、ジャムやコンポートにして楽しむ方もいます。
皮も柔らかく、カット方法も簡単なため、時間のない朝でも食べやすいのが特徴。
一度にたっぷりの栄養を摂取できることから美容や健康が好きな人たちは積極的に食事にいちじくを取り入れています。
また、いちじくはスイーツとしてだけではなく、お肉の付け合わせやサラダの材料としても扱いやすい食材です。
とくにお肉との相性は抜群。
いちじくにはたんぱく質を分解する力があるため、お肉を柔らかくします。
買ったお肉が硬かった、という時にはいちじくを塗り込むと食べやすくなるためおすすめです。
いちじくが「禁断の果実」という説も
いちじくの歴史は古く、実は6千年以上も前から栽培されています。
「旧約聖書」の創世記に出てくる、アダムとイブが禁断の果実を食べ楽園を追放されたという話。
その中の禁断の果実はりんごだと言われることが多いですが、いちじくだという説もあります。
また、アダムとイブが禁断の果実を食べたあと、身体を隠すために使った葉もいちじくの葉だという説もあるようです。
そんないちじくは旧約聖書だけではなく、さまざまな神話に登場するほど。
古くから多くの人に愛されている果物といえます。
いちじくは実ではなく花?
いちじくの実だと思って食べている部分は実はいちじくの花です。
いちじくは、花を咲かせずに実をつけることが由来となり漢字では「無花果」と書きます。
しかし、実際には花が咲かないのではなく、実の中に花が咲くのです。
いちじくの中の赤い果肉が、その花にあたります。
そして先端のつぶつぶがいちじくの種です。
他の果物では、取り除いてしまう種ですが、いちじくの種は実とともに一緒に食べることができます。
種は栄養豊富。
いちじくがスーパーフードと呼ばれる理由は、種とともに食べられることが大きく影響しています。
ドライいちじくとは?
いちじくを乾燥してつくられたドライいちじく。
いちじくは、収穫後はとても痛みやすく長期保存には向かない果物です。
いちじくを無駄にしないように、また年中いちじくを食べられるようにと生み出されたのがドライいちじくです。
ドライいちじくの魅力はその栄養の豊富さにあります。
一般的に、いちじくなどの果物を生のまま食べる時は、皮や種は避けて食べる人がほとんど。
ですが、果物の栄養は種や皮にこそ豊富に含まれています。
ドライフルーツは、製造過程で普段は捨てられてしまう皮や種も一緒に乾燥させます。
それが、生の果物よりもドライフルーツの方が栄養が豊富な理由です。
また、生のまま食べるときよりも甘みが凝縮されているのも人気の理由。
乾燥することで、果実の中の水分が減り糖の濃度が高くなることで甘みが増していきます。
ドライフルーツはカットしなくても食べられるため、外出先でのおやつとしてもおすすめ。
仕事の合間や移動中、レジャースポットでも手軽に食べられるので、効率良く栄養補給ができます。
ドライいちじくに含まれる栄養
生でも栄養豊富ないちじくですが、ドライフルーツにすることでより栄養豊富に。
ドライいちじくに含まれる栄養をご紹介します。
ペクチン
いちじくにはペクチンが多く含まれています。
ペクチンは食物繊維の一種。
ゼリー状に固まる性質を持つペクチンはジャムの原材料としても使用されています。
ペクチンは、この性質を活かして便通を良くする効果を発揮します。
腸内環境を整えたいときには、ペクチンの含まれた果物を取り入れるのがおすすめです。
またコレステロールを下げる効果や、美肌効果も期待できます。
鉄分
鉄分は赤血球に含まれるヘモグロビンをつくるために必要な栄養素。
ヘモグロビンが不足してしまうと、体中に酸素を送る機能が働かなくなるため、倦怠感や頭痛、立ちくらみなどを起こし日常生活に影響を与えます。
ヘモグロビンや鉄が不足している状態が「鉄欠乏症」。
鉄欠乏症を解決するには鉄分の摂取が必須になります。
肉や赤身の魚に多く含まれている鉄ですが、いちじくにも豊富に含まれています。
貧血気味の方や、疲れやすい方にいちじくはおすすめです。
カリウム
カリウムは、ミネラルの一種。
おもに、塩分の排出を促す効果があります。
高血圧の予防や老廃物の排出を促す効果が期待できるカリウムは人間には欠かせない栄養です。
カリウムの摂取は生活習慣病の予防にもつながりますし、むくみやすい人にはむくみを防止する効果も。
塩分を摂りすぎてしまった、最近むくみやすいというときに積極的に摂取したい栄養です。
植物性エストロゲン
いちじくのプチプチとした粒には植物性エストロゲンが含まれています。
植物性エストロゲンとは大豆イソフラボンのこと。
大豆や大豆胚芽に多く含まれている成分です。
エストロゲンとは女性らしさをつくるホルモン。
肌の潤いを与えたり、精神を安定させたりと女性に欠かせないホルモンです。
そんなエストロゲンですが、年齢とともに減少してしまいます。
とくに40代以降は大幅にエストロゲンが減少するため、身体にさまざまな影響が出たり、更年期障害の原因にもなります。
植物性エストロゲンと呼ばれる大豆イソフラボンはエストロゲンと同じ効果があります。
そのため、年齢とともに減少するエストロゲンを、大豆イソフラボンを食べることで補うことができるのです。
生理前の気分の落ち込みが激しい、情緒不安定になる、生理痛が辛いという方は植物性エストロゲンの摂取がおすすめです。
乳がんの予防効果も期待されているため、まさに女性には必要不可欠な栄養素です。
カルシウム
骨や歯を形成するために欠かせない栄養素であるカルシウム。
カルシウムが不足すると、イライラしたり、骨粗鬆症の原因にも。
いちじくにはカルシウムが豊富に含まれています。
骨や歯を丈夫にするだけではなく、精神を安定させたり、血液を凝固し、出血を予防する効果もあるためカルシウム不足の方はいちじくで補うのもおすすめです。
フィシン
フィシンとは、いちじくに含まれる酵素でたんぱく質を分解する力があります。
フィシンの分解力は強く、肉を柔らかくする効果はもちろん、イボなどの皮膚炎を治す効果も。
料理店でもお肉の下処理にいちじくを使ったり、煮込み料理のソースにいちじくを使うところもあるほどです。
そんなフィシンは体内でもその効果を発揮します。
たんぱく質を分解し、消化を促すためお肉料理を食べすぎたときや飲みすぎた時に、おすすめ。
胃もたれや胃炎の予防にもつながります。
ドライいちじくに期待できる効果と効能
ドライいちじくに含まれている栄養をご紹介しましたが、どのような効果や効能があるのでしょうか。
6つの期待できる効果をご紹介します。
生理痛の改善
ドライいちじくには、生理痛の改善が期待できます。
理由は、女性を支えるホルモン植物性エストロゲンが含まれているからです。
生理時の腹痛や、生理前のイライラ、体調不良の原因はホルモンの減少が原因。
そのため、ドライいちじくで植物性エストロゲンを補うことで、不快な症状を緩和できることが期待されます。
また更年期障害の緩和効果も期待できます。
生理痛がひどい方や、PMSの症状がある方にドライいちじくはおすすめです。
便通の改善
ドライいちじくには便通の改善効果も期待できます。
理由は食物繊維の一種であるペクチンが豊富に含まれているからです。
ペクチンは水に溶けるとゼリー状になるため、腸の中で固くなった便を柔らかくする働きをします。
また、下痢の際にもゼリー状に膜をつくることで腸壁を守ります。
便秘気味な人はもちろん、腸内環境が乱れている人にもドライいちじくはおすすめです。
腸内環境の乱れは、肌荒れや免疫力の低下につながることも。
ペクチンで腸内環境を整えることで上記の症状も改善が期待できます。
高血圧予防
カリウムが豊富に含まれているドライいちじくには、高血圧予防効果も期待できます。
高血圧は塩分の摂りすぎや肥満が原因となります。
日常の食生活から改善することが必要ですが、塩分の排出を促すカリウムが含まれた食材を積極的に摂取することも予防につながります。
血圧が上昇が気になる方や、塩分の多い食事が続いてしまったときはドライいちじくがおすすめです。
食事の分解を促進
ドライいちじくに含まれるフィシン。
フィシンにはタンパク質を分解する力があるため、食事の分解を促進します。
消化不良だと腹部が痛んだり不快感で日常に支障が出てしまう場合も。
胃腸が弱い方や、肉料理を食べすぎてしまった際にフィシンを摂取することで、不快感の軽減が期待できます。
特に焼肉やステーキ、飲酒など胃もたれの原因になりそうな食事の際には食後に1粒食べられるように、ドライいちじくを鞄の中に潜ませておくのもおすすめです。
ダイエット効果
ドライいちじくにはダイエット効果も期待できます。
ドライいちじくは、お通じ改善や、消化を促す効果があることから、ダイエット中のおやつにピッタリ。
かみごたえもあるドライいちじくは少ない量で、満足感を得ることができます。
ヨーグルトやグラノーラと合わせて栄養補給するのもおすすめです。
ただ、ドライいちじくは栄養が凝縮している分、カロリーが高め。
ダイエット中の食べ過ぎには注意しましょう。
肌トラブルの改善
ドライいちじくは肌トラブルの改善効果も期待できます。
理由はドライいちじくに含まれている、植物性エストロゲン。
肌にハリを与える効果があるため、たるみや老化が気になる際にはおすすめです。
また腸内環境を整えることが肌荒れの改善にもつながります。
理由は、腸内で便が溜まっていると悪玉菌が発生し、有害物質となるからです。
腸から、体内をめぐり、肌に到達した有害物質は吹き出物や肌荒れ、ニキビの原因に。
肌トラブルが多いと感じたら、腸内環境の乱れが影響しているかもしれません。
食物繊維が豊富なドライいちじくで腸活し、美肌を目指してみてはいかがでしょうか。
ドライいちじくの気になるカロリーは?
ドライいちじくのカロリーは、100gあたり234.9 カロリーです。
生のいちじくが100gあたり54カロリーに対して、高くなっています。
理由は、栄養と甘みが凝縮されていることにあります。
乾燥させていく中で、水分が減り糖が高くなるからです。
カロリーが高い分、一度に栄養をたっぷり補給できるので、食べ過ぎなければ問題はないでしょう。
また食物繊維が豊富ないちじくは食べすぎてしまうと、作用が強まりお腹を壊してしまう原因にもなります。
美味しいので止まらず一袋食べてしまった、となればお腹を壊すだけではなく糖質過多で逆に太ってしまう可能性もあります。
ドライいちじくの摂取量は1日に3つほどにしておくとよいでしょう。
ドライいちじくの選び方
現在、スーパー等の小売店ではさまざまな種類のドライいちじくが販売されています。
種類が豊富だと悩む場合もあるでしょう。
ドライいちじくを選ぶ際に注意したい点を解説します。
無添加のものを選ぶ
ドライいちじくは無添加のものを選びましょう。
食品添加物が含まれているドライいちじくは日持ちするものが多いです。
ですが、添加物が含まれていなくてもドライフルーツは生のフルーツに比べて賞味期限が長くなっています。
ドライいちじくの本来の美味しさや甘さ、そして栄養を摂取するためには無添加のものがおすすめです。
砂糖不使用のものを選ぶ
ドライフルーツには砂糖漬けという方法で、つくられているものもあります。
砂糖漬けとは、固くなりすぎてしまうドライフルーツをより柔らかく食べやすいようにするための乾燥方法です。
砂糖に漬けることで、果実の中の水分が糖分に置き換わり、柔らかな食感を維持することができるのです。
砂糖漬けのドライフルーツ、ドライいちじくは柔らかく食べやすいですが、ダイエット中に取り入れるなら砂糖不使用のものを選びましょう。
ドライいちじくのおすすめのレシピ
ドライいちじくの栄養を効果的に摂取できるおすすめレシピ3つをご紹介します。
ヨーグルト×ドライいちじく
ドライいちじくは、ヨーグルトのトッピングとしておすすめです。
いちじくをプラスすることで食べ応えもアップするので、ダイエット中のおやつとしても最適です。
ダイエット中やカロリーが気になる方は脂肪0タイプのヨーグルトをセレクトすると良いでしょう。
いちじくは甘みが強いため1〜2個加えるだけでヨーグルトにも甘みがプラスされます。
ヨーグルトは乳酸菌が含まれていることから、腸内環境を整えるには最適な食品です。
食物繊維が豊富なドライいちじくと一緒に摂取することで腸内環境を整える効果がより強く発揮されます。
ドライいちじく×生ハム
ドライいちじくと生ハムの相性は抜群。
1粒に生ハムを巻いて食べても、一緒にパンにのせてカナッペのようにして食べるのもおすすめです。
お酒のおつまみにぴったりですし、見栄えも良いのでホームパーティや女子会におすすめのメニューです。
ドライいちじくに含まれている鉄分は、吸収率の低い非ヘム鉄。
そのため、動物性のたんぱく質である生ハムとともに食べることで吸収率が高まり、効果的に鉄分を摂取することができます。
ドライいちじく×ドライレモンのパウンドケーキ
甘みの凝縮されたドライいちじくは、お菓子の材料として使用するのもおすすめです。
おすすめはドライレモンとドライいちじくのパウンドケーキ。
いちじくの甘みとレモンの爽やかさの相性が良く、スイーツとしてだけではなくお酒のおつまみにもなります。
レモンにはビタミンCが豊富です。
ビタミンCはいちじくに含まれている非ヘム鉄の吸収を助けるため、鉄分を効率良く摂取したい方におすすめです。
またレモンにはドライいちじくと同様に、カリウムや他ミネラルも豊富なため、むくみ防止や高血圧予防の効果も発揮します。
ドライいちじくは女性に欠かせないスーパーフード
ドライいちじくの栄養や効果効能、おすすめのレシピをご紹介しました。
女性に嬉しい栄養がたっぷり詰まったドライいちじく。
とくにいちじくならではのプチプチ食感が女性の健康を支える栄養となっています。
癖もなく食べやすいドライいちじくは、手軽に食べられるため日常のおやつとしてもおすすめです。
健康や美容に良いものを取り入れたい時には、ドライいちじくを試してみてはいかがでしょうか?
日興フーズの「イチジク習慣」
日興フーズの「イチジク習慣」は食べやすいひと口サイズのドライいちじく。
完熟いちじくをそのまま乾燥させているため、甘みも強く食べ応えも抜群です。
砂糖はもちろん、保存料や着色料も不使用。
外出時のおやつや、仕事中に一息つきたいとき、お子さまの栄養補給におすすめです。
つぶつぶ食感が癖になる「イチジク習慣」を健康習慣として取り入れられてみてはいかがでしょうか?